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BAJ★ミャンマーブログ

ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記 (ヤンゴン、ラカイン、パアンから)

プロフィール

BAJミャンマー駐在員

Author:BAJミャンマー駐在員

~アジアに架ける橋~
特定非営利活動法人ブリッジエーシアジャパン(BAJ)は、技術訓練や収入向上支援、生活環境の基盤整備を通しアジアの困難な状況に置かれた人々の自立を支援しています。

こちらのブログではBAJのミャンマー駐在員が活動を紹介しながら日々の出来事、喜び、驚きを日記にします。

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2017.11
19
Category : その他
11月12日 投稿の続き、、、

もうひとつ見学したのは、ミャンマーの老舗NGOのひとつメッター開発財団。
創設者はカチン族の女性で2013年にマグサイサイ賞(マグサイサイ賞 は、フィリピン大統領ラモン・マグサイサイを記念して創設された賞。毎年マニラ市のラモン・マグサイサイ賞財団により、アジア地域で社会貢献などに傑出した功績を果たした個人や団体に対して贈られる。比喩的に「アジアのノーベル賞」とも呼ばれる権威ある賞)を受賞している。メッターとは、ミャンマー語で「親切」という意味。ミャンマー全国で緊急支援から地域開発まで手掛けているキリスト教系財団です。バゴーでユニークなコミュニティセンター運営をしていると聞いて構想から半年以上たってようやく訪問が実現しました。

メイン道路から横道にそれて、しばらく走って間違ったのではと不安になり始めたころに入口にたどり着きました。看板もない地味なコミュニティセンターって、と思ったのもつかのま、緑がおいしげる自然の中にとても素敵な空間が出現しました。

食堂入口


<写真:ジャングルをわけいると開放的な食堂が>

施設のマネジャーはヤンゴン出身で着任から4年目。メッター開発財団では20年以上のキャリアがあり流暢な英語で概要の説明がありました。このコミュニティセンターは、エコライフを推進する教育の場とサービスの提供。敷地内では、近くの廃材所で木材の切れ端を屋根にしたり、煉瓦造りもイギリス統治時代に建てられた建物の廃墟から切り出されたもの使用したりリサイクル、リユースにこだわっていることがわかります。

マネジャーは、アメリカで同様のセンターに1か月間ほど視察&研修に行ってエコライフコンセプトと実践を勉強してきたそう。
現在、このコミュニティセンターでは、国際NGO&ローカルNGOに研修スペースと宿泊施設をリーズナブルな価格で提供している。

マネジャー

<写真:施設のマネジャーからていねいに施設の説明を受けた。>

最初の1年間は、ランニングコストの資金提供があったものの、2015年から一切外部資金は受けていないそう。今では、施設運営に係る経費、施設内で働く20名分の人件費も含めてビジターを受け入れることで稼ぎ出している。毎月平均500人のビジターをコミュニティセンターに受け入れ約7,000ドルの収入があるそう。

研修施設

<写真:40名収容できるマルチホールがふたつある>


宿泊所

<写真:清潔で簡素な宿泊施設 概観>


宿泊施設

<写真:お湯シャワーはありませんが発電機は常備されている>


一切宣伝せずに、この集客数は凄いです。ビジターがセンターの良さをSNSを通して発信、宣伝に繋がっているそうです。

可能な限りエコライフの推進をするため、センター内はプラスチック、エアコン、お湯シャワー、味の素なし。コンセプトは理解していても、カエルやヘビが多くてビジターから苦情受けることもあるそう。

喫茶店

<写真:研修で使った頭はコーヒーショップでリフレッシュできる。>

コーヒーショップでは、コーヒー以外にジンジャーティーやミャンマーティーも楽しめます。
今後は、ソーシャルエンタープライズにも力を入れていく予定だそうです。オーガニックのシャンプー、石鹸、お茶などが販売されています。メッター開発財団は、これまで地方で農村開発など手掛け、安心な食材の生産に力を入れてきています。それら生産物を独自に入手できるルートがあるのも強みで将来の展開にも期待できそうですね。

シャンプーなど

<写真:これから更にパッケージ開発していく>

支援の方法は、色々とありますが大きな助成金に頼らずに持続可能な支援を実現することは容易ではありません。今回、2つの団体の活動を通して、地域や技術をこよなく愛する多くの人たちに出会えました。また、その方たちを通して持続可能な支援とその可能性についてより理解を深めることが出来ました。社会問題に少しでも意識がある消費者と少しの機会が必要な人たちがもっと繋がってよりよい社会の実現に今後もかかわっていきたいと思いを新たにしました。(A)

・メッター開発財団
http://www.metta-myanmar.org/

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2017.11
12
Category : その他
ヤンゴンから車で2時間ほど行ったバゴーで活動するNGOの現場へ見学に行ってきました。

1つめの団体は、新潟に拠点を持つNPO法人アジアクラフトリンクさん。
ミャンマーのバゴーで木工加工の技術指導を実施して付加価値をつけてミャンマー国内や海外で販売しています。広めの敷地に2階建ての1軒屋があって、横には木工加工品の仕上げ工房もあります。


もともとバゴーは木工加工で有名な場所のようです。
工房の方たちも人材を育てている余裕がないということで、アジアクラフトリンクさんが若者の技術訓練を実施し工房に就職させるという試みもしていました。

技術指導

<写真:リタイヤした親方から技術指導受ける若者>

アジアクラフトリンクさんがお付き合いしている工房の一つも見学させてもらいました。家の横に青年ら7人がおがくずにまみれて作業に打ち込んでいました。親方はおじいさんの代から工房を営む家に生まれ12才から木工加工に従事し、現在42才。以前は親方含めて3人で作業していたそう。アジアクラフトリンクさんと出会って仕事の注文が順調にのびて今では7人を雇用しているそう。

切りだし

<写真:木材の切り出し作業中>

スプーン

<写真:これからやすりがけでスプーンを完成させる>


7人作業員


<写真:7人の青年が毎日、作業に励んでいる>

加工された製品は事務所に届けられる。
事務所敷地内にある工房では近所から集まった女性が最後のやすりかけやニス塗りなど黙々としていました。

仕上げ作業


<写真:仕上げ作業に励む女性たち>

中には、品質が悪いということで買い取ってもらえないものもあるとダメ出しのあった商品を親方が見せてくれました。アジアクラフトリンクさんのみなさんと親方との努力の結果が消費者に届けられているんですね。

本部のある新潟のお店だけではなく成田空港の一村一品ショップ、その他でも販売しているそうです。立派なカタログもあります。

最後に気になったのは、工房においてあった材料のツゲの木。昔は、もっと大きな木が材木として入手できたそうですが、今ではそのサイズの木材は入手できなくなってきているそうです。

大きい木材

<写真:昔仕入れた大きな木材>

小さい木材

<写真:工房の横で乾燥させている小さな木材>

開発が凄いスピードで進むミャンマーですが、環境保全も同時に配慮していかなければなりません。私は、既にアジアクラフトリンクさんのいくつかの製品を購入して大切に使っています。ほっこり温かみが感じられるミャンマー産の更なる木工品の新製品にも期待しています。消費者に選んでもらえる製品の開発をミャンマーの人と一緒にして、そこで技術移転をして雇用をうんでいくことは、まさに持続可能な支援の形です。現場を見学することが出来て、とても勉強になりました。

お忙しいところご案内いただいた職員の方に感謝申し上げます。(A)

・NPO法人アジアクラフトリンク
http://acl.or.jp/index_qhm.php?FrontPage
2017.10
30
Category : ヤンゴン
ヤンゴン事務所の塩野目です。
本日は、BAJのBook&Toyプロジェクトで寄贈している図書についてご紹介したいと思います。

昨年から実施しているBook&Toyプロジェクトでは、小学校中学年向けの図書約250冊を
各地の小学校、僧院学校へ寄贈しています。
図書は、カラフルで子どもたちが読みやすいレベルのものをヤンゴン市内の書店でスタッフが選び、購入しています。

子どもたちに特に人気が高いのが、BoBoクイズシリーズです。
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中を開けると、右ページにクイズが、ページをめくると裏側に答えが書かれています。
たとえば、下のページでは「1本足で立ち、上下に動くと水が出るものはな~んだ?」
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ページをめくると「井戸」と答えが。
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子どもたちの知見を広げるような内容のクイズがたくさん盛り込まれています。

また、是非子どもたちに読んでほしいのが伝記シリーズ。
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こちらは日本財団さんよりご提供いただいている伝記シリーズ第1弾「ウ・タント」です。アジア人初の国連事務総長であるウ・タントの生涯を分かりやすく漫画形式で紹介しています。
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アウンサン将軍について書かれた図書は見かけますが、その他のミャンマーの有名な人物について書かれた伝記はとても少なく、貴重な図書です。

さらに、昨年末にエヤワディの虹様よりご寄贈いただいたこちらの図書。
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モン族に伝わる民話の対訳絵本で、こちらも一般の書店では手に入らない貴重な図書です。

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また、さまざまなテーマを取り揃えたミニ写真冊子集。
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たとえば「乗り物」の本を開くと、
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ミャンマーの地方の子どもたちは普段なかなか目にすることのない乗り物など、本を通して想像を膨らませることができます。

さらに、子どもたちだけでなく先生とっても参考になるであろう百科事典のセット。
こちらは日本で以前出版されていたもののミャンマー語訳版です。
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また、読みやすい絵本もたくさん盛り込まれています。
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たとえばこちらの本は、ミャンマー語と英語が併記されています。
最初はミャンマー語で、高学年になったら英語にチャレンジすることもできます。
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こちらは、日本でも有名なアラビアンナイト(千夜一夜物語)。ミャンマーでもポピュラーです。
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そのほか、規律を守ることの大切さを分かりやすく説明している本もBAJミャンマー人スタッフのおすすめです。

最後に、ヤンゴン事務所ドライバーのNay Myo Aungさんのおすすめはこちら。
仏教の38の教えを分かりやすく説明した絵本です。
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BAJでは今後も少しずつラインナップを変えながら、より子どもたちの視野が広がる図書を選び寄贈していきます。
2017.10
13
Category : カレン州
本校に受け入れる訓練生には、
これまで教育の機会にめぐまれなかった青年たちを多く受け入れています。

生活や就労に必要とされる.一般知識、ライフスキルや英語、
防災教育など、できるだけ多くの機会を土曜日に提供しています。

今回、サッカーの特別授業をしたいという申し入れが、
アルビレックス新潟の関連会社でAlbirex シンガポール・
ミャンマー支店の村中翔一さんからありましたので
ありがたくお受けしました。

9月30日(土)朝8時半、もう雨季明けが近いと言われながらも、
まだまだ雨が多いここパアンですが、
当日はラッキーにも日差しがさす好天に恵まれました。

村中さんの指導により、本校の4つある訓練コース、
自動車整備科、電気科、建築科、溶接科でチームを作り、
総当たりリーグ戦をしました。

時間も限られているので、1試合前半10分、後半10分で試合をしました。

最初は電気科チーム(ブルーのビブス)、
自動車整備科チーム(ビブスの余分がないので裸!)が対戦しました。

白熱戦!
171013_Pic01_白熱戦


片方のゴール前は泥んこにぬかるんでいましたがそんなことはお構いなく、
なかなか見ごたえのある接戦が繰り広げられました。

コーナーキックに備える
171013_Pic02_コーナーキックに備える

ゴールならず
171013_Pic03_ゴールならず


・・・結果、常に優位に試合をすすめた電気科チームが
1-0で自動車整備科チームを下しました。

村中さんは、普段は子供たちに指導しているが、
ここは18歳以上なので、さすが、迫力が違うと話していました。

また、ゴールがあることに驚いていました。
そのゴールは溶接科の手作りであることをお話しするとさらに驚いていました。

溶接科手製のゴールポート
171013_Pic04_溶接科手製のゴールポート


リーク戦が終わったのは丁度お昼近く、
優勝は電気科チームでスポーツ飲料がプレゼントされました。

記念写真
171013_Pic06_記念写真


全寮制のもと、普段の厳しい訓練をしていて、娯楽の少ない訓練生たちは
大いに盛り上がっていました。



れではまた次回までさようなら。

(横野)
2017.10
06
Category : ラカイン州
マウンドー事務所今村です。

メディアでも大きく報道されていますが、
現在ラカイン州北部(主にマウンドー郡とブティドン郡)では、
8月25日以降治安状況が不安定となっています。

BAJマウンドー事務所は、
8月時点でラカイン州北部の3郡(マウンドー、ブティドン、ラティドン)で
以下の4つの事業を実施していました。

① 学校建設事業
② 学校修繕事業(サイクロンモラ支援)
③ 平和的共存事業(技術訓練)
④ ワークショップ事業(UNHCR及び国際NGOの車輛・ボート整備)

各事業の現状をお知らせします。

① 学校建設事業
日本財団資金で実施中の事業です。
5年次事業(2016年9月~2017年8月)では、
マウンドー事務所では6校舎を担当(他はシトウェ事務所で建設)。

8月25日時点で既に5校舎が完成しており、
ラティドン郡で建設中だった残り1校も無事8月末までに建設が完了しました。

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ラティドン郡Ba Ta Lay学校

そして、6年次事業(2017年9月~2018年8月)が開始しました。
シトウェ事務所、タンゴップ事務所と合わせて合計16校舎を建設予定です。

マウンドー事務所では、うち3校舎を担当し、
マウンドー、ブティドン、ラティドンでそれぞれ1校ずつ建設予定です。

ラティドン郡での建設予定地の治安状況は特に問題なく、
先日村でのキックオフミーティングを実施しました。
近日中に建設工事を始めます。

マウンドー郡とブティドン郡での建設は、12月末まで状況を見極め建設の可否を決定する予定です。

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ラティドン郡Kyauk Tan学校でのキックオフミーティング

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ラティドン郡Kyauk Tan学校の児童・生徒

マウンドー事務所ではラティドン郡で学校建設事業が実施できており、
マウンドー郡とブティドン郡を除くラカイン州内のその他の地域でも、
BAJシトウェ事務所とBAJタンゴップ事務所が特に問題なく学校建設を進めています。


② 学校修繕事業
サイクロンモラ(詳しくは、こちら)により被害を受けた学校校舎の修繕事業です。
日本財団資金と一般の方からのご寄付で実施しました。

7月末から開始し、6学校の全7校舎を修繕。
主に屋根の修理を実施しました。
運よく8月24日に全ての修繕作業を終えており、
治安悪化の影響を受けることなく本活動は終了しました。

修繕が終わったいくつかの学校校舎は、
武力紛争から避難した人たちが一時滞在していました。

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修繕の前後(マウンドー郡Chein Hlar Li学校)

③ 平和的共存事業
UNHCR資金により、8月25日の時点で、
9研修(裁縫訓練5、コンピューター研修3、機械研修1)を実施中でした。
残念ながら未だ再開できる状況ではなく、活動を停止したままです。

④ ワークショップ事業
間接支援としてUNHCRと国際NGO等の
車輛・発電機・ボート等を修理・メンテナンスする事業です。
こちらは、いつも通りの修理活動はできていませんが、
小規模で最低限のメンテナンスをしています。


ちなみに、マウンドー事務所は約60名のローカルスタッフを抱えており、
他民族・他宗教で構成されています。
60名のうち6割がラカイン族、3割がムスリム、残り1割がビルマ族とその他民族です。

このような状況になり、スタッフ間で他民族・他宗教に対する
ネガティブな思いが増長されていないか心配していましたが、杞憂でした。

彼らはこの状況でも、何に問題があるのかをきちんと理解しており、頼もしくあり誇らしく感じました。
BAJがマウンドーで20年以上活動をしてきた一つの成果であると思います。


さて、治安状況の悪化に関連して、
先日タイで開催されたUNHCR eCentreのセキュリティ・リスク・マネージメント研修を受講してきました。

私を含め18の任国からJICA、UNHCR、政府系機関、NGO職員合計28名が全6日間の研修に参加しました。

研修では多くのシミュレーションが実施されました。
武装勢力に誘拐、騒乱に巻き込まれる、行方不明になった同僚に関する情報収集、
敵対心を持っているローカルコミュニティへの説得等、架空の状況を設定し、
実際にそれにどのように対処していくかを体験しました。

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同僚に負傷者が出たのでチームで情報収集するシミュレーション

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食料配布場所視察中に裨益者に取り囲まれるシミュレーション


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援助関係者に怒りを感じている村長の説得

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全体集合写真

基本的にミャンマーは治安の良い国ですが、
BAJ の活動場所にはマウンドーのように近年治安状況が悪化してきている地域が含まれています。
今後も活動を継続していくためには、安全対策を強化していく必要があります。

まずは、本研修で学んでことを基に、12月に各事務所のミャンマー人シニアスタッフを対象に研修を実施します。
さらに、彼らと一緒に各事務所の緊急対応案を作成していく予定です。

今村